坂倉準三が設計した佐賀のギザギザ「市村記念体育館」
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今回は私の地元・佐賀にある建物を紹介します。
佐賀市城内にある「坂倉準三」が設計した市村記念体育館。
1963年に竣工したこの建物は、佐賀出身のリコー創業者・市村清氏により、佐賀県に寄贈されました。
市村記念体育館を設計した坂倉順三はモダニズム建築の巨匠ル・コルビュジエに師事した日本を代表する建築家の1人。
コルビュジェの下では、シャルロット・ペリアンとも一緒に働いています。
ちなみにこの坂倉準三の下では黒川紀章などの有名建築家も働いていましたが、バタフライスツールなどで知られる柳宗理も若かりし頃に働いていました。
外観の「ギザギザ」が特徴的な市村記念体育館には何度も行ったことがありますが、坂倉準三建築と知ったのは大人になってから。
そもそも建築等の勉強をしていない10代のころの私は坂倉準三という存在自体知りませんでした...
改めて知ってから見ると「ギザギザ」のユニークな形状、醸し出す雰囲気に圧倒されます。
滑り台のようなこちらは、雨水を流すためのもの。
横から撮影しましたが、緑が生い茂っており、ほとんど建物が隠れてしまいました...
次回は秋・冬あたり、緑が少なくなったころに見たい。
ちなみにモダニズム建築と言われるこの類の建物は、日本中で現在解体の危機に瀕しています。
丹下健三が設計した香川県高松市にある旧香川県立体育館、通称「船の体育館」なども解体されるようです。
幸いこの市村記念体育館は改修をして、使い続けることが決まっていましたが、2023年末に一旦この話はストップしました。
多額の費用がかかることなので、簡単なことではないですが、どうにか残してほしいと思います。
もし佐賀に行くことがあればぜひ市村記念体育館にも立ち寄ってみてください。
市村記念体育館
住所 佐賀県佐賀市城内2丁目1-35